住宅問題シリーズの第3回になります。

筆者は長く救護施設で勤務していた経験があり、施設を退所していく方の住宅の確保支援もしてきました。
しかし、無事賃貸を借りることが出来たものの、その後に様々な問題が発生しました。
その問題について現場で実際に筆者が経験したことを語っていきます。
Contents
大家さんから苦情が殺到
住宅確保のためには大家さんや不動産業者の理解が不可欠です。
そのための啓発活動は我々にとっても大切な仕事です。
快く受け入れてくださった大家さん、不動産業者には感謝しかありません。
しかしながら、入居した当事者が必ずしも問題を起こさないとは限りません。
特に筆者は精神障害のある方を多く支援していましたから、入居後に幻聴や幻覚により夜中に大声で叫ぶなんてことは珍しくもありませんでした。
他にも
- 不審な挙動・行動
- ゴミをゴミ出し日ではない日に出す
- 部屋の片付けが出来ず異臭や虫が湧く
- 薬の大量服薬など自殺未遂を起こす
- 家賃の支払日に支払われない
などの問題を引き起こしてしまうことがあります。
当然我々も本人がそれらのルールを守れるように支援していかなければいけないのですが、それでも起こる時は起こり得ます。
その時に親切にご連絡してくださる大家さんも多いのですが、激怒して連絡してくる大家さんも少なからずいます。
我々支援者も支援が行き届かなかったことについては謝罪するしかないのですが、どうかその人が今後もそこに住んで生活してくことが出来るためにはどうしていけばいいのか建設的な相談が出来ますと嬉しいと思います。
修理費を請求される
生活保護や障害のある人を受け入れてあげているんだからと無理な要求をされることもあります。
備え付けの冷蔵庫やエアコンなどが本人の過失なく故障した場合、本来は大家さんが修理費等を負担するのが通常ですが、負担してもらえない事例も発生していました。
もちろん良心ある大家さんも多いのですが、こんな事例もあるんだなくらいで知っていただけたらと思います。
近隣住民が通報
精神障害のある方などは特に、近隣住民に通報されてしまう自体にもなり得ます。
支援者との関わりがあれば、大体警察から連絡が入ります。
ただ筆者が関わったケースではちゃんと話さえすれば、大したことのないケースも多くありました。
このあたりは精神障害の理解がされていないと言ってしまえばそれまでなのでしょうが。。
まとめ
今回は実際に入居してから起こり得る問題をあげていきました。
どんな問題が起こり得るかは当然ケースによって違ってきますので、支援者が対策をどうしていくのか事前に考えておく必要があります。
障害があろうとなかろうと、どんな人であってもお互いトラブルなく平穏に生活できると理想ですね。
取材・執筆・相談・写真撮影・広告掲載など
お仕事のご依頼を受け付けております。