生き方

福祉職だからこそMBO(目標管理制度)を導入しよう

福祉職で働くあなたはこんな風に感じたことはありませんか?

「天下りの施設長大して何もしていないのにめちゃくちゃ給料いいなー」
「あの先輩いつもサボってるのに、私より給料いいなんて…」

社会は年功序列で給料を決めるのではなく、仕事の成果や評価によって給料が変わる時代に変化してきています。

しかし、福祉業界はまだまだ年功序列が当たり前。

それは何故なのでしょう??

 

 

評価の基準がない

福祉の仕事は営業の仕事のように「○件成約した」というような数値化することが難しいですし、また技術職(例えば整備士や医師)のように技術が目に見えてわかるかと言われるとかなり見えづらいのが現状です。

何故見えづらいかは少し想像すればわかりそうですが、いくつかポイントがあります。

  • 面接場面が基本的に利用者と1対1のため他者からの評価を受けられない
  • 目に見えた成果物(例えばイラストレーターであればイラスト)がないので、技術が目に見えない
  • 利用者に好かれている=良い支援者とも限らない

 

このように福祉職の技術は見えづらいのです!

 

 

頑張れば頑張るほど損をする?

我々福祉職にとっての使命は「人の幸せを追求する」ことです。

もちろんそれは目の前の利用者に限った話ではありませんが、現場で働く人にとってはまず利用者の幸せの追求のために頑張るのが基本だと思います。

しかし、頑張ればそれだけ報酬がもらえるのか?
というとそうではありません。

 

ここでひとつの事例を取り上げてみたいと思います。

 

【A市のとある自立訓練(生活訓練)事業所でのお話】

「ぼく、親に言われたから来ているだけで、したいことなんて、ないです」
Bさんは当事業所に来た当初はそう言っていました。

私が支援員として働くこの事業所では引きこもりや不登校だった発達障害の利用者さんが多く存在します。
Bさんも不登校になり、しばらく引きこもり状態になっていた発達障害のある方でした。

最初は、無気力感があり、何事にもやる気が見られない状態がしばらく続きました。

しかし、根気強く関わっていくうちに少しずつ心を開いてくれるようになり、ある日Bさんは私にこんな話をしてくれました。

「ぼく、今まで母親には迷惑をかけてしまったなと思うんです。だからやっぱりちゃんと働かないといけないなって。ぼくに何が出来るかわからないけど、頑張って就職して働いてみたいんです」

Bさんの話を聞いて私は、Bさんはもうこの事業所ではなく、就労移行支援事業所など就職の訓練をしてくれる場所に行った方がいいなと感じ、Bさんには就労移行支援事業所の説明や情報提供を行いました。

しかし……

「そんなことをしてBさんがうちを退所したら売上が減るじゃないか」
と施設長からは、詰られる結果となってしまいました。

※サービスの種類によっても変わるため、あくまで一例です。

 

この事例からわかることはBさんのためを思って頑張ることが必ずしも報酬につながるわけではないということです。

もちろん支援員がしたことは間違っていませんし、施設長もそれは言ってはいけないだろうとも思いますが…。

 

 

評価制度を作らなければいけない

技術が見えづらく、さらに頑張っても評価されないのであれば一体どうすればいいのでしょうか?

評価が難しい福祉職だからこそ、評価制度をちゃんと構築する必要があります。

そうでなければ福祉業界はいつまで経っても年功序列です…。

それでいいのでしょうか?

ゆずくん
ゆずくん
でも評価制度と言われてもどうしたらいいのかわからないよー

 

評価制度のひとつにMBO(目標管理制度)というものがあります。

今回はそれをお伝えします。

 

 

MBO(目標管理制度)とは

MBO(目標管理制度)はManagement By Objectiveの略で直訳すると「目標によるマネジメント」となります。

MBOではスタッフそれぞれが自分で目標を立て、進捗状況や実行も自分で管理していきます。

本人の自律性が尊重され、主体的に取り組むことで大きな成果になります。

実際に目標を設定していく時には上司と打ち合わせをしながらすり合わせをしていきます。

決められた期間MBOを元に業務に取り組んでいき、その期間の終わりには上司と一緒にどの程度達成出来たかを確認します。

それを元にして法人もその人を評価します。

 

 

MBOのメリット

自分で設定した目標を達成するために業務に取り組んでいくことになりますので、自発的・主体的に仕事に取り組むようになります。
内発的動機づけによるものなので、モチベーションも高く保つことが出来ます。

スタッフは押し付けられたノルマよりもモチベーションを高く保ち、目標達成に向けて業務に取り組めるようになります。

 

また人材育成にも役立ちます。

目標設定の段階で上司と話し合いの席を持つことが出来ますし、目標達成に向けて上司がサポートをしやすくなります。

上司とコミュニケーションを取りながら目標を設定・達成していくというプロセス自体がコミュニケーション力や課題を発見する力、自己統制力などを育んでいきます。

MBOを実施することは人材育成においても大きな力を発揮するのです。

 

 

MBOのデメリット

上司とのコミュニケーションがうまくいっていなかったり、その回数が少ないとMBOは単なるルーチンワークになりがちです。

会社の目標を細分化し、個人の目標として上司が部下に押し付けるといったことも発生します。

これではMBOがノルマを単に押し付けるツールに成り下がってしまいます。

 

また、MBOを行ううえでは上司との密なコミュニケーションが必要になるため、話し合いの時間を長くもつ必要があります。

当然上司が一方的に決めるノルマよりも個々人の目標を設定していく方が時間がかかるため、大変な作業になります。

しかし、日々忙しいといった理由で部下とのコミュニケーションを疎かにしてしまうと途端にMBOは機能しなくなってしまうでしょう。

 

 

MBO導入のコツ

まず前段階として、法人としての理念やミッション、行動指針などが明確であり、それがスタッフにちゃんと浸透している必要があります。

そのうえで、法人としての目標も明確に設定する必要があります。

それがスタッフそれぞれが目標を設定するための指標になります。

 

またMBOの目標が会社の目標や売上のためだけになっていても良くありません。

今の時代、ひとつの会社・法人が最後まで雇用する終身雇用は古い…というか機能していません。

誰もがいつ解雇されるかわからない時代になってきています。

新型コロナウイルスの影響で失業者が大量に発生し、誰もが身近な問題になったはずです。

 

そんな中で会社が会社のためだけに社員を駒のように扱うのであれば、その会社に未来はないでしょう。

そう、会社、雇い主は今までよりもさらに社員、スタッフのことを考えていかなければいけない時代になりました。

 

上記図のように会社の目標と個人の目標が交わっているポイントがかならずあるはずです。

管理職の方々は部下と一緒にそのポイントを探っていきます。

 

もし、そのポイントがどう頑張っても見つからないのであれば、あなたはその会社に居るべき存在ではないのかもしれません。

もっとあなたにふさわしい会社はあるはずです。

 

 

まとめ

筆者はこの記事執筆時点で就労移行支援事業所で働いていますので、利用者の方々には常々仕事・働くことの意味を考えてもらっていますし、可能な限り好きなことを仕事にしてほしいと思っています。

ただ好きなことを仕事にするというのは簡単なことではありません。

好きなことを仕事にするために辛い仕事やしたくないこと仕事もしていかなければいけないこともあります。

しかし、「将来自分がどうなりたいのか?」を見据えることが出来ているのであれば、それを乗り越えられるし、きっと好きなことを仕事にして幸せに近づけるのではないかと思います。

人生において仕事に費やす時間はかなり長いです。

1日を切り取るとすると、単純に8時間労働したとして、8時間睡眠を取ったとしたら日中の活動時間の半分は仕事の時間になってしまいます。

つまり、仕事が人生に与える影響はかなり大きいということです。

そんな長い…長い時間を楽しくない、面白くないと嫌々仕事をしていたとしたら…その人生は本当に幸せと言えるのでしょうか…?

 

もちろん考え方や価値観は人それぞれです。

仕事にやりがいを求めるよりも少しでも条件の良いところで働いてプライベートや趣味を充実させたいと思う人もいるでしょう。

しかし、それでも長く共にしていく仕事という存在を好きになれる人とそうでない人とではどちらが幸せかと言われたら、一目瞭然なのです。

 

いちスタッフとして働いている方は
自分の幸せとは?
自分はどうなりたいのか?
をよく考えてみてください。

それを意識しながら働くのとそうでないのでは全く世界は変わります。

 

そして管理職としての立場で働いている方は
部下が楽しく働けるように
部下が幸せになれるように
応援してあげてください。

 

この記事が少しでも働き方の改善につながれば幸いです。

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