福祉

ソーシャルワークにおける支援の展開過程

今回は支援の展開過程についてお伝えしていきます。

ソーシャルワーカーなら誰でも知ってるよ!と言われてしまうかもしれませんが、改めて見直していくと新たな発見があるかもしれません。

基本的なことも書いていますからベテランの方は必要ないところは読み流していってくださいね。

 

 

支援の展開過程の概要

支援の展開過程は概ね上記の図のような流れで展開されていきます。

福祉を学んだ方であれば見たことのあるような図だと思います。

概ねと書いたのは同時並行的に進められていくことも多いからです。

キチッと段階を踏んで進められていくものでないことは現場で働いている皆さんがよくご存知のことでしょう。

しかしだからといって意識しなくて良いというわけではありません。

今どの段階にあるのかということはしっかり意識しながら我々はクライエントと関わっていくことが大切なのです。

 

 

インテーク

インテークは初回の面接になります。

ここで大切なポイントは

  • クライエントが何を求めているのか?(ニーズ)
  • このサービスを提供することが適切か?
  • サービスを受ける意思はあるのか?

 

これらのポイントを踏まえながらラポール形成にまずは務めていくことが大切です。

 

送致(リファー)

自社のサービスよりももっと適切なサービスや支援機関があることが判明した場合、クライエントの利益のために、より適切な機関を紹介・調整していくことが必要です。

しかし、一旦相談を持ちかけた機関から他機関に紹介されることは「拒否された」「たらい回しにされた」とクライエントが感じてしまう危険性があるため、しっかりとした説明と同意のうえで行っていくことが大切です。

 

 

アセスメント

アセスメントとは情報収集と分析を行うことです。

支援計画の策定、支援の展開を導き出していくプロセスと言えます。

どういう情報を収集するのかは所属している機関やどういうサービスを提供しているかによっても違ってくると思われますが、クライエントの希望や要望を引き出していくことは支援計画を策定していくうえでも重要になっていきます。

アセスメントはよくある面談室での面接という形態を必ずしもとる必要はありません。

普段の会話や普段の生活、作業の様子等から読み取れるものはたくさんあります。

安易に直接的に本人に聞くのではなく、自然と引き出していけることが理想です。

どうしても面接という形になってしまうと身構えてしまう方も少なくないので本音を引き出せないことも多くあります。

上手く組み合わせながらアセスメントを取ってください。

 

 

目標の設定

必ずしも長期・中期・短期目標という分け方でなくても問題ありませんが、まず大まかな方向性(長期目標)があって、それに向けて具体的に何を目標にしていくのかスモールステップで設定していくことが大切です。

 

 

支援計画の策定

本人の希望・要望を聞き取っただけでは本当のニーズであるかどうかはわかりません。

その背景を探り、整理していかなければ真のニーズにたどり着くことは困難になります。

また支援計画策定にあたっては活用できる資源は最大限活用していくことが大切です。

例えば

  • 本人のストレングス
  • 医療・福祉・その他の公的サービス
  • 家族
  • ボランティア

 

これらの資源が活用できるかどうかアセスメントやニーズ整理を行っていく過程で検討し、支援計画にも落とし込んでいきます。

また支援者としても他資源といかに連携できるかが求められているとも言えます。

 

 

支援計画の実施

支援計画の実施にあたっては必ずクライエントの同意が必要になります。

そのためクライエントが納得しないであろう支援計画では実施に至ることはできません。

クライエントと共に支援計画を作り上げ、共に実施していく意識を持ちましょう。

 

支援計画は策定したらおしまいではなく、支援のツールとしていかに活かしていけるかが重要です。

上記に一つの支援計画をツールとして活かしていくための例を載せていますが、ケース記録に限らず支援に使う様々なツールと連動させていくと支援の質が高まります。

 

 

モニタリング

モニタリングはサービス毎に数ヶ月おきに実施することと制度的に決まっています。

実施しないと請求できなかったり、減算の対象になることからほとんどの福祉事業者はモニタリングを実施されていることと思います。

しかし、本当の意味のモニタリングになっているでしょうか?

モニタリングを行っていくうえではクライエントの様子を日々観察し、必要があれば都度モニタリングを実施し、支援計画を作り変えていくことが必要です。

また可能であれば短期目標ごとにモニタリング時期を設定するべきです。

これは少し考えればわかることですが実際に支援計画を見ながら考えてみましょう。

 

モニタリング時期を短期目標ごとに分ける

下記のような支援計画があったとします

このような支援計画だったとすると全ての短期目標を3ヶ月後にモニタリングすることになりますが、全ての短期目標に対してそれで良いのでしょうか?

もしかしたら金銭管理は3ヶ月経っても達成できないかもしれませんが、掃除はすぐ達成できるかもしれません。

これではすぐに達成できた「掃除が出来るようになる」という目標が3ヶ月放ったらかし状態になりかねません。

 

 

ではこういう計画にしてみてはどうでしょう。

これだと細かくモニタリングをしていくことが可能で、掃除に関しても1ヶ月でモニタリングを実施し、計画を作り直していくことが可能です。

余裕があればこの形の方が良いことは一目瞭然ですが、いかんせん福祉の現場に余裕がないことも理解しております。

しかし、こういう考え方、視点も持ちながらの支援はお願いしたいところです。

 

基本的には

アセスメント → 計画の策定・実施 → モニタリング → アセスメント・・・

とサイクルを回しながら支援を行っていきます。

 

 

全体評価

サービス終結に向けてはクライエントと丁寧なすり合わせが必要です。

サービス終結がうまくいかないと、それまでは良かったのにクライエントの評価はガラッと変わってしまい後味の悪いことになりかねません。

自立訓練や就労移行支援などはサービス提供期間が決まっているため、サービス終結に向けてクライエントに話がしやすいですが、その他サービスでは期限がないためにタイミングをどうするのかは難しい問題です。

 

しかし、目的・目標もなく長期間サービスを利用し続けることはクライエントの弊害になる可能性がありますので、期限のないサービスであってもある程度期限の設定やここまで目標達成できたらサービス終結であるというのは、利用開始初期段階で決めておくことが大切ではないかと思います。

また別のケースでも活かせるように支援者自身も振り返りをすることをオススメします。

 

 

サービスの終了

福祉サービスの提供はほとんどのケースで1つの事業所が全てを担っていることはなく、複数の事業所がそれぞれのサービスを提供していることがほとんどです。

そのため自社のサービスが終了したとしても他機関・事業者のサービスは継続していくことがほとんどです。

他の機関・事業者に提供しておくべき情報などはきっちり引き継ぎを行いましょう。

 

 

まとめ

ソーシャルワークを学んだ人であれば一度は学んだことではありますが、日々の業務に忙殺されて、意識しなくなってしまった方も少なくないのではないでしょうか。

そんな私もその一人で、改めて学んでみると新たな発見や業務に活かせることもたくさんありました。

 

ソーシャルワークは専門技術です。

それを活かすも殺すもあなた次第なのです。

 

ぜひ支援の展開過程も意識しながら日々の業務に取り組んでみてください。

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