冊子『碍の字を常用漢字に』を読み、障害という表記について考えました。
冊子については無料でPDFが配布されていますので、ぜひご一読ください。
冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。
こちらは自由に複製していただいて結構です。
また、作者の豊田徳治郎さんのブログもありますのでご紹介いたします。
『障害』『障碍』『障がい』の3表記
現在日本では『障害』『障碍』『障がい』の3表記が使用されています。
しかし、一概念一表記が基本原則とされており、このように3表記もあるというのは異例の事態なのです。
ではどの表記が最もふさわしいのでしょうか。
『障害』『障がい』
『障害』という文字は意味を誤認させる可能性があり、ふさわしくないとも言えます。
現に多数の自治体が代替表記として『障がい』を正式採用しています。
しかしこの漢字とひらがなの交ぜ書き表示も国は見直すべきであるとしています。
またNHKは『障害』表記を使い続けており、その理由として
「障害」はその人自身ではなく、社会の側にある。
障害者=社会にある障害と向き合っている人たち、と捉えているからなんですね。
としています。
その理由は素晴らしいと筆者は思いますが、問題は視聴者にそれが伝わっているのか?
だと思います。
多くの人は『障害』をその人自身に障害があると捉えていることでしょう。
『障碍』
『害』『碍』では全く意味が異なります。
- 『害』 害する
- 『碍』 妨げる
その語源は
- 『害』 「人を殺める」
- 『碍』 「岩が人の行く手を妨げる」
となっています。
そもそも戦前までは『碍』という字が使われていたが
戦後常用漢字から『碍』が外されたことにより『害』の字で代替したそうです。
一番ふさわしいのは『障碍』
NHKの『障害』を使う理由は素晴らしいですが、そもそも『障碍』にはNHKが主張されるような意味合いがあります。
『障碍』が使用できるのであれば、それが一番ふさわしいといえるでしょう。
今こそ『碍』の字を常用漢字に
このような意味の合っていない漢字を当て続けるのは日本として恥ずべきことではないでしょうか。
『碍』の字を常用漢字ににして、正しい意味合いで使われるべきです。
まとめ
筆者も法律等に『障害』が使われていることから『障害』という表記を使用してきました。
ただ『障害者』とは書かず『障害のある方』と書いてきました。
『碍』という字に関しては正しい知識がなく、今回この冊子を読むことで考えさせられました。
ぜひ読んでみることをおすすめします。
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