福祉

就労継続支援B型事業所「三休」 ~ぼくらは一緒にお酒が飲みたいだけなんですよ~

今回はJAMMIN合同会社が運営する

障害者就労継続支援B型事業所「三休」の取材に行ってきました。

お話を聴かせてくださったのは

代表の西田さんと施設長の世古口さんです。

ゆずくん
ゆずくん
よろしくお願いします。

西田さん:こんにちは

世古口さん:お願いします!

 

 

入り口にはこんなものが!

 

ゆずくん
ゆずくん
ありがとうございます!

 

 

事業所内もすごくオシャレでした!

 

西田さん:
オールDIYですよー。

ゆずくん
ゆずくん
マジっすか!すごい!!

 

 

西田さん:京田辺は一休さんのモデルになったところなんですよ

 

確かに事業所の最寄り駅であるJR大住駅を降りてすぐのところに
一休さんと玉露の町 京田辺 という看板が立っていました!

 

西田さん:
地域に根ざした場にしたくて、まちに所縁のある名前に。
一休はそのまま使えないし、
二休?うーん・・・。
三休!いいやん!

って感じで決まりました(笑)

 

 

京田辺市は大阪や京都へのアクセスが良くベッドタウンとしての性格が強い地域ですが、そのせいか人口は今でも増え続けているそうで、最近は7万人を突破したそうです。

今も人口が増えているのはすごい!

 

 

B型事業所をはじめたきっかけ

西田さん:
ジャミンのTシャツを作ってくれている会社社長の娘さんがダウン症なんですけど

「就職先が限られていたり、自分は先死ぬし、この子が安心して暮らせるようにしときたいんやけどなー。」っておっしゃっていたんですよ。

ぼくらTシャツをいっぱい作っているし、それ作ってもらいましょうよというのが最初のきっかけでした。

 

福祉の事業は信頼の事業

ゆずくん
ゆずくん
B型事業所を4月からオープンして苦労や大変なことはありましたか?

 

西田さん:

福祉の事業は信頼の事業です。

今は信頼してもらえる事業所になれるように頑張っています。

仕事はいっぱいあるし、工賃も上げていくことはできます。

しかし工賃をたくさん支払えば来てくれるというわけではありません。

利用される当事者も、そのご家族も、その事業所に通わせる理由とか信頼があるうえで来てくれるのだと思っています。

 

世古口さん:

今うちに通ってくれているAさんという方がいるんですが、他の事業所に通われている時は眉間にシワが寄っていてしんどそうだったんですよね。

でも三休に通い始めてから表情が和らぐことが多くなったとその事業所の方から聞きました。そういうことの積み重ねが信頼の獲得の一つなのかなと最近身にしみた出来事でした。

 

 

地域に認めてもらう

西田さん:

あっちの方が工賃良いらしいからあっちに行こう!みたいな、そんなノリで移っていくような業界ではないでしょうし、

あそこ頑張ってんなー!

ちゃんとやってんなー!

っていうのを地域に見てもらって地域に認められる場所になることが大切です。

 

ゆずくん
ゆずくん
そう言えばオープンの前から地域住民に対してのイベントをされていましたよね?

 

世古口さん:
JAM SESSIONですね!

それも地域に認めてもらえる場所にしようとはじめた活動の一環ですね。

 

 

町づくりって一体何?

ゆずくん
ゆずくん
なるほど。最近よく聞く町づくりを三休でもやっていこうという感じでしょうか?
実は私の事業所でも町づくりというのを打ち出してはいるんですが、どうしていけば良いのか難しいなと思うのですが。
西田さん:

何をゴールとするのか?何を持って満足するのか?によっても変わってきますよね。

ぼくは前は開発コンサルタントという仕事をしていて、がっつりまちづくりの仕事を6年くらいやってたけど、政治レベルやったり街レベルやったりハード面で変えていくことはできるけど、それで住民はよかったのか?と今は感じます。

なんか大きいスタジアムが出来て、俺の力で作ったっていうのが良しとするのか?

それもいいとは思うけど、ぼくはちょっと違うと思っていて、それよりかはぼくらはここでとびら開けてやっているので、この場所で地域の人たちとお酒を飲めたらいいなと思っています。

もちろんそこには障害とかハンディキャップを抱えている人がいたり、おじいちゃんおばちゃんがいたり、その輪が広がっていけばいいなと思います。目標は100人とお酒を飲み交わすことですね。

 

世古口さん:

この場所でバーとかも開催するんですが、そこには色んな人が来てくれています。

例えば近くのサロンのおばちゃんがここでなんかやることあったら手伝うで言うてくれたり、近くで入所施設で暮らしている方がギター演奏してきてくれたりとか。そういうのがあると嬉しいですね。

 

ゆずくん
ゆずくん
事業所から一歩踏み出して地域の人と関わっていこう。町づくりしていこうというのは簡単なことではないと感じますが、どのように進めていけば良いのでしょう?

 

西田さん:

これはもう一番は自分たちが面白いと思うことしかしないという発想です。

ぼくらは利用者のためにしようという気持ちがあんまないんですよ。

彼らがステージに上がってなんか演奏するからといって誰が来るんやって話じゃないですか。

やっぱちゃんとしたバンドが来るから
ちゃんとした料理が出てくるから
地域の人が面白いと思うから

来てくれるんですよ。

B型やから地域の人たちに理解してもらおうというか、地域の人たちが楽しかったわーという単にそういう場所にしようよ。

それがたまたまB型やったみたいな感じですね。

 

 

最低限ふつうのTシャツ

ゆずくん
ゆずくん
販売されているTシャツすごくオシャレですよね!
事業所2階でTシャツの製造をされています

 

 

西田:
チャリティーだから買ってもらう?
そういう発想したら続かないですよね。

ふつうにこのTシャツいいやん!
それがたまたまチャリティーやったっていう、そういうサービスを提供しないと続かないし、そこはふつうのTシャツは最低限作って当たり前。

野菜も障害者が作ったからといって形の悪い、おいしくない野菜を売るつもりはなくて、普通の野菜を作って、それがたまたまハンディキャップもった人が手入れしてまっせというだけ。

カフェもぼくはやったことないけど、コーヒーの作り方は勉強をするし、彼がどうやったらその作業をできるんやろうかということを勉強するから彼らが輝ける場所ができるんやと思う。

 

ぼくらが頑張らないと彼らの選択肢、チャンスは増えない。

 

ある意味ぼくらが力量を試されているとも言えます。

正直スタッフからすれば面倒くさいことですよ。
新しい仕事覚えてとか新しい仕事とってきてとか、やらんでも利用者は文句言わへんし、淡々と日は過ぎていく。

でも、スタッフが勉強、チャレンジしないと利用者の幅も広がらない。

普通のコーヒー出すだけなら誰でも出来るんですよ。
でもそれじゃ駄目なんですよ。地域の人にあそこのコーヒーおいしいなー思ってもらわないと続かないから。

最初は障害ある人が作ってるからって一度は来てくれるかもしれないけど、最初だけで皆スタバ行っちゃうんでね(笑)

 

 

働くとは・・・

ゆずくん
ゆずくん
お二人にとって働くとはどういうことでしょうか?

 

西田さん:
ぼくは、お金くれるんやったらなんでもいいですよ。
食うために働いているだけなんで、月に200万円くれるなら働かへんかな思いますよ。

正直月に200万くれる言うてるのに働くやつはかなり変態やないですか(笑)

でも利用者さんにとってどうかと言われたら、人それぞれやろうし、そこはちゃんとぼくら向き合おうと思っています。

いろんな選択肢を用意するのがぼくらの仕事なので。

  • しっかり働きたい!
  • 自立したいねん!
  • 一人暮らししたいねん!
  • 最低賃金くらいはほしいねん!

せやったら働こう!それだけの仕事はぼくらが用意するし。

 

もし、

  • 働きたいとは思ってへんねん。
  • ゆっくりしたいだけやねん。
  • ちょっと家出たいだけやねん。
って人がいたとしたら、ぼくらと喋りに来てくれるだけでもいいんですよ。

それぞれの価値観があるから、ぼくらはそれをしっかり汲み取って実現していく。
それが大切ですね。

でも社会はそんな甘くないんですよね。

今日機嫌悪いんでいけませんって言われたら

いやいや困るから。ぼくも会社運営しているんで、納期もあるし、仕事もふるつもりでスケジュールも組んでるから、そんなことで休まれたら回らないからね。

社会って一般就労って厳しいし、そんな甘くないし、本人がそれを望むならそれだけの覚悟は必要だと考えています。

ハンデキャップあるからいうて下駄はかしたって仕事は回らない。
会社側が我慢しているだけじゃないですか。
下駄はかして最低賃金払ってる?そんなんアホらしいし。

やっぱしおんなじだけの仕事してもらわなあかんし、それってやっぱし適材適所だと思うんですよ。ハンディキャップがあったって輝けるところはあるんです。

ぼくは一般の人を雇う側の立場でもありながら、ハンデキャップのある人とも一緒に仕事もしているので、その立場で思うこともありますし、性格的にもドライだと思います。

 

世古口さん:

ぼくは自分にとっては使命というか、責任を果たすためと思っていて。

ここに来る人はどういう理由でくるかわからへんけど、自己実現したり、目標を達成してほしいなーと思っています。

時給500円ほしいねんっていう人がいれば、それがその人の目標やと思うし、それをここで叶えるっていうのが自己実現です。

自分は一般就労したいけど、まだそこでまでできへんって人がいれば、

まずはペースを作ろう。まずはここに来る習慣をつけることが自己実現への第一歩かなと思います。

ひとりひとりそれが違うし、人によって時期とかペースが違うし、そこは適時汲み取っていくのがやっぱし福祉の人がやるべきことかなーと思います。

利用者さんにとっての働く

それがぼくにとっての責任というか使命です。

 

 

役割の違い

ゆずくん
ゆずくん
お二人は立場が違うので、役割の違いとかお互いの仕事について思うところとかありますか?

 

西田さん:
福祉の現場のスタッフは、利用者が昨日できなかったことを、
明日どうやってできるようにするか、

そういうノウハウがあると思うんですよ。

ぼくやったら何でできひんの?って思ってしまう。
朝起きて行きたくない?
いや意味がわからん。前日から今日こなあかんのわかってたやん。
ちょっと夜ふかしした?

いや知らん知らん。

それを改善するための何かがあるわけじゃないですか。
リズムをどうやったら作っていけるかとか、その人にあった仕事の仕方とか。

それを引き出して考えていくのが現場のスタッフの役割やと思います。

ぼくは仕事として、お客さんに提供するサービス・モノとして、このレベルまでは必要だよっていうところを現場のスタッフにはしっかり伝えている。
そこをどう実現していくか。それがスタッフの腕の見せ所やと思う。

それを履き違えて、この人こんだけ頑張ってるから一般就労で雇ってあげてください言われても困りますよね。

 

世古口さん:
役割だと思うんですよね。
メンバーにとって三休スタッフ1人ひとり違うコミュニケーションは必要。

色んな人との関わりでメンバーのスキルが発揮されていくと思います。

例えば、おそらく今まで叱られたり、怒られてきた経験が少なかった方に、注意したら改善はしていくけど、皆が注意ばっかだとよくないですよね。

注意されてばかりだと、しんどいと思います。
大丈夫?って言ってあげられるスタッフもいるだろうし。

色んな人のかかわり合いが必要だなと感じてるところです。

 

 

選択できる社会

ゆずくん
ゆずくん
お二人にとって理想の社会とはどういうものでしょうか?

 

西田さん:
先月、新聞の取材でも言ったことなんですが、選べる社会がいいんじゃないかな。

部屋に閉じ込めてこれだけやっときっていう場にはしたくない。

もっと可能性あるやろうし。
これもこれもこれもあるよ。
何やる?

場所も選べる
仕事も選べる
過ごし方も選べる
利用も1日から選べる
通う事業所もここでもいいし、違う事業所でもいい

選べるというのが大切。
それが1つしかなかったら選びようがないし、嫌でもそれをするしかないし、そういうのは良くないかな。

農業って本当にしんどいんですけど、それでも一緒に働いてくれているのは、それぞれに理由があると思います。

ぼくと趣味が一緒でその話が楽しかったり、小さいころから顔見知りだったり、結局は人と人との関係で、お互い信頼できる関係をつくっていきたい。

仕事内容もそうやし、来る理由がその人にとってなんなんやろうなーというのを大事にしたいかな。

 

世古口さん:

ほとんど西田に言われてしまったのですが・・・(笑)

ひとりひとり役割を感じられる社会。

あるメンバーに1つの工程を任せたのですが、とても丁寧にかつスピーディーに作業を行っていて「すごいやん!」と素直に伝えました。

そこから彼はその作業を自分の役割と感じ、「今度はもっとうまくする」と目標を設定するようになりました。その役割を軸に、彼の役割を増やしたり、深めたりしていきたいです。

 

 

編集後記

とても気さくでフランクにお話をしてくれたお二人でした。

ただ、気さくでありながら言葉には強さというか芯の通ったものをすごく感じました。

個人的には

自分は福祉だからといって妥協していないだろうか?
本当に自分が楽しめる仕事を出来ているだろうか?

と胸にグサッとくるものが多々ありました。

 

お二人の役割の違いにも面白さを感じました。

経営者としての視点と福祉の現場のスタッフとしての視点は相反することが多いと思いますが、西田さんと世古口さんはその違いがあるからこそ良いのだと話されていたことが印象的でした。

 

快く取材を受けれてくださり、ありがとうございました!

 

関連情報
三休HP:https://3-kyu.com/
JAMMIN合同会社 HP:https://jammin.co.jp/

お仕事のご依頼を受け付けております。

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