「福祉の仕事は書類が多すぎるー!」
サービス管理責任者や相談支援専門員、管理者を経験したことがある方であれば、一度は思ったことありませんか?
ほんと書類多すぎるんですよねー…。
ということで、今回は可能な限り紙を無くす。
つまりデータでの保管を考えていきたいと思います。
予め注意点として、紙ベースではなくデータのみの保管で認められるかどうかは、指定を受けいてる市の判断もありますので、必ず市に確認を取ってから実行してくださいね!
ケース記録をデータ化
これはすでにデータで入力している事業所も多いだろうと思うので言わずもがなですが。
福祉ソフトを使っても良いでしょうし、Googleのスプレッドシートを用いても良いでしょう。
わざわざ紙として出力しなくても、データベースでOKな市もあります。
実地指導の時にぼくは、スプレッドシートで記録していたので行政の監査の人向けにゲストアカウントを作成し、自由に閲覧してもらいました。
ぼくの経験上は、それで何かを言われるということはなかったです。
個別支援計画書・サービス等利用計画書をデータ化
次に個別支援計画書・サービス等利用計画書のデータ化を考えてみましょう。
これはケース記録と違って、紙ベースで保管している人が多いのではないでしょうか。
何故なら「サービス管理責任者は、個別支援計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得ているか」ということが求められているからです。
しかし、この「文書」という文言ですが、必ずしも紙を意味しないのですよ。
weblio辞書では、このように書かれています。
ぶん‐しょ【文書】
読み方:ぶんしょ
《古くは「ぶんじょ」とも》文字で書き記したものの総称。書籍・書類・書状・証文など。書き物。ふみ。もんじょ。「—で回答する」「公—」
weblio辞書
書類という意味を取れば、紙が想像されますが、「文字で書き記したものの総称」という部分で見るとデータであっても文字で書き記されたものに変わりはないのではないかと思われるので、解釈次第に感じます。
ということで、ここから現実的な提案。
- 計画書はパソコンで作成(福祉ソフトでもスプレッドシートでもOK)し、PDFにして保存。
- タブレット端末で計画書(PDF)を見せながら利用者に説明。
- 画面上で利用者からサインをもらう(Adobe Acrobatの電子サイン機能を使うとより良し)。
- 印刷し、利用者に計画書を渡す。
- 事業所はPDFデータを保管。
この方法であれば、紙ベースのものを利用者に渡しているわけなので、文書を紙と行政に捉えられたとしても、利用者には説明し紙でお渡ししていますと説明ができるかと思うので、現実的な手段かなと思います。
実績記録表をデータ化
実績記録表は2020年に押印をしなくても良いということになりました。
署名はしてもらっている事業所が多いのかなと思いますが、実際は利用者が確認したということがわかれば良いということなので、署名である必要もなく、レ点や◯印でも大丈夫です。
福祉ソフトでこういった実績記録表をタイムカード形式で提供しているところもあるようですし、十分に実装可能ですね。
自分たちでシステム化するのであれば、スプレッドシートで実績記録表を作成し、時間はスタッフが入れておき、利用者が帰る時に出口付近にタブレットを設置し、確認のところをタップしてもらってから事業所を出てもらうようにするとかですかね。
行政提出書類のデータ化
行政への書類提出は紙ベースで求められると思いますが、ほとんどの書類は、事業所側も紙で保管する必要性はないと思います。
紙で保管しなければいけないものもあるので、全てとはいきませんが…。
基本的にはパソコンで作成したものを印刷し、行政に提出すると思うので、事業所側はそのままデータで保管。
行政から送られてくる書類に関してはスキャン・データ化して保管。
これだけでほとんど紙はなくなるのではないでしょうか。
まとめ
今回は
- ケース記録
- 個別支援計画書・サービス等利用計画書
- 実績記録表
- 行政提出書類
をデータ化する方法について解説しました。
実績記録表や行政書類で印鑑が廃止されるなど、流れとしてはデータ化が認められる方向に向かっていると思われます。
しかし、認めるかどうかは、指定を受けている市が決めることですので、最初にも言いましたように必ず市に確認をしてみてください。
それでも、これで仕事はかなり効率化すると思いますし、小規模な事業所は書類を保管する場所にも困るはずです。
ぜひ、参考にして検討してみてくださいね。