ITツール

福祉開業おすすめソフト 最初は無料のもので大丈夫!

「開業するなら良いソフトを入れよう」

「前の職場では、あのソフトを使っていたから同じものを入れよう」

なんて思っていませんか?

開業する際には、様々なものにお金がかかるものです。

できるだけ、お金をかけないでも大丈夫なものに関しては、お金をかけずに始めたいものです。

今回は、障害者総合支援法に関する施設や事業所、またはソーシャルワーカーとして独立開業する場合などを想定し、できるだけソフトやITツールにお金をかけず無料のものを使っていきます。

この記事で想定している人
  • 障害福祉の施設・事業所の開業を検討している
  • 福祉業界での勤務経験があり、ある程度の知識がある
  • できるだけ費用は抑えたい

福祉業界での勤務経験がなく、開業を検討している方は、正直に辞めておいた方が無難です

いきなり開業ではなく、実際に経験してみてからでも遅くはないかと思います。

ただ、それでも今すぐ開業したいって方もいるとは思うので、最後にフランチャイズやコンサルを使うことのメリットデメリットも記載しているので参考にしてください。

運営に必要なソフトって何?

では、障害福祉施設・事業所を運営していくにあたって必要なソフト、ITツールはどんなものがあるのでしょうか。

ソフトの種類重要度説明おすすめソフト
請求ソフト☆☆☆☆☆福祉事業の報酬を請求するためのソフトです。
これがないと運営ができません。
簡易入力システム
運営支援ソフト☆☆☆☆☆請求、業務日誌、個別支援計画書、実績管理など運営の全般を支援してくれる総合ソフト。基本的に有料。Googleアプリ(スプレッドシート、ドキュメント等)
会計ソフト☆☆☆☆☆障害福祉に限らず経営していく場合には必要になってくるソフト。freee
メールソフト☆☆☆☆☆必ず必要!基本無料で使える。Gmail
チャットソフト☆☆スタッフ同士のコミュニケーションや業務連絡用のチャットシステム。Slack、LINE、Google Chat、ChatWork、Discord
スケジュール管理アプリ☆☆☆自分のスケジュールの管理やスタッフ間でのスケジュール確認のためのソフト。Googleカレンダー
ビデオ会議ソフト☆☆遠隔で会議や利用者の在宅支援をする際に使うソフト。GoogleMeet、ZOOM
e-FAX電子ファックスソフト。紙ではなく、データ(PDF)で受信できる。KDDI ペーパーレスFAXサービス
HP作成ソフト☆☆☆☆ホームページを作成するためのソフト。WordPress

立ち上げる事業所の種類や個人で事務所開業するなど、場合によっては不必要なソフトもあるので、取捨選択してくださいね。

おすすめソフト

先程の表にあげたソフトについてより詳しく解説します。

冒頭でもお話したように「これから開業する」「ある程度の知識・経験がある」「できるだけ費用を抑えたい」という人向けのおすすめです。

すでに開業されている場合などは、当てはまらない場合もありますのでご注意ください。

請求ソフト

請求ソフトは有料で販売されているものもたくさんありますが、最初は国保連が提供している無料のソフト「簡易入力ソフト」で十分です。

電子請求受付システムからダウンロード・インストールして使ってくださいね。

有料の請求ソフトは、確かに高機能で便利なものがたくさんありますが、費用もそれなりにかかります。

利用者が増えてきて請求業務が大変になってきたり、管理が難しくなってきたという段階で導入を検討しても良いのではないかと思います。

運営支援ソフト

日々の業務日報や個別支援計画書の作成、実績記録の管理や利用者の情報管理など、業務の中で必要な支援や業務を手助けしてくれるソフトです。

これも各企業から様々なソフトが販売されていますが、最初はGoogleが提供しているスプレッドシートとドキュメントで十分です。

スプレッドシートも関数を使いこなせば、かなり便利です。

こういった運営支援ソフトは高額なものもありますが、Googleアプリであれば、基本無料です。

スプレッドシートやドキュメントでどうやって管理していけばいいのかわかんないよーという方は、別記事参照▼

福祉現場で働く初心者のためのGoogleスプレッドシート入門福祉現場におけるスプレッドシートの使い方や活用方法について紹介しています。Excelを使っているけど共有が面倒だなと感じているのであれば必見です。...
福祉現場で働く初心者のためのGoogleドキュメント入門福祉職向けのGoogleドキュメント指南書決定版!業務効率化のためにぜひ参考にしてみてください。...

それでもよくわからんって方はお問い合わせいただければ、一緒に考えます!

会計ソフト

法人運営のための一般会計ソフトです。

おすすめは、「freee」・「弥生会計」・「マネーフォワード」などのクラウド会計ソフトです。

特におすすめは「freee」です。

これらは、多少の料金負担がありますが、使わないという選択肢はないです!

福祉法人におすすめする会計ソフトfreeeいまだにアナログな方法で会計処理していたり、Excelなど使っていませんか? freee会計を導入すると劇的に業務負担が軽減し、現場のスタッフも助かります。...

メールソフト

現代においてメールアドレスは、必要不可欠です。

Yahooやプロパイダが提供するメールアドレスもあるかと思いますが、Gmail一択です!

何故かって信頼性が段違いだからです。

素直にGmailにしておきましょう。

チャットソフト

スタッフ同士のコミュニケーションや業務連絡として使う用のチャットソフトです。

結論としては、おすすめは「discord」もしくは「Google Chat」です。

メールで代用することもできますが、メールとチャットではスピード感が全然違います。

無料で使えるという意味では「LINE」でもOKですが、LINEはプライベート用として活用されている方が多いと思いますので、仕事で使うには適しません。

仕事用のLINE(LINE WORKS)もありますが、有料になってしまうので要注意。

使い勝手としては、「Slack」を推したいところですが、最近無料版の使い勝手が悪くなってしまいました。

無料で使い勝手が良いのは「discord」ですが、ややセキュリティに不安ありです。

無料でセキュリティも安心できるものであれば「Google Chat」ですね。

チャットソフトについては、こちらでも詳しく解説しています▼

福祉業界でチャットツールを使うならどれが良い? ビジネスチャットツール5選福祉法人でもチャットツールを導入してみませんか? 各チャットツールを比較していますので、どんなチャットツールが良いのか検討する際の参考にしてみてください。...

スケジュール管理アプリ

スケジュール管理アプリも様々なものがありますが、スタンダードに使いやすいのは「Googleカレンダー」です。

他の人とカレンダーの共有もできるので、チームとして全体のスケジュール管理ができます。

紙のスケジュール帳を使っているとか、スタッフが少ないので、なくても支障がないということもあるとは思いますが、無料なので使って損はないです。

ビデオ会議ソフト

最近は、働き方改革が進められ在宅勤務も増えてきました。

でも福祉業界には関係ないでしょーと思っている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

福祉の仕事は記録を書いたり、行政へ提出する書類作成などデスクワークもかなりあります。

それらは事業所でなくても自宅やカフェでも可能で、福祉業界も働き方改革されていくべきだと思います。

ビデオ会議ソフトがあれば、どこにいても会議が可能ですし、就労系事業所であれば、利用者さんの在宅支援としても活用できます。

おすすめは有料であれば「ZOOM」で無料であれば「GoogleMeet」です。

e-FAX

まだまだFAXが使われる業界なので、あってもいいのですが重要度は低いです。

個人的には、FAXはありませんと他機関の方に言ってしまってもいいのかなと思います。

導入するのであれば、ぼくがこれしか使ったことがないという理由しかありませんが「KDDI ペーパーレスFAXサービス」がシンプルで使いやすかったです。

HP作成ソフト

ホームページの作成は業者に依頼するという方もいると思いますが、今回はできるだけ費用を抑えることが目的なので、可能であれば自分で作りましょう。

おすすめするソフトは「WordPress」です。

現在世界中のインターネットサイトの約半分がWordPressで作られているという統計もあり、最もメジャーなソフトです。

しかも無料!

使い方を覚えるまでは、やや大変ですがプログラミングの知識がなくてもある程度のサイトは作れます。

WordPress自体は無料ですが、ドメイン代やサーバー代はかかってくるので要注意です。

ドメインやサーバーも無料でありますが、費用対効果的におすすめはしません

ちなみにホームページ作成を業者に依頼した場合の相場は約20万~100万円だそうです。

更新や運営管理などもお願いすると、さらにランニングコストもかかります。

でも、やってもらわないと自分で更新できないとなってしまうと…けっこー困ってる法人さんも多いですよ(ボソッ)

まとめ

まとめるとこんな感じです▼

おすすめソフト構成
  • 簡易入力システム
  • Googleアプリ(スプレッドシート、ドキュメント)
  • freee
  • Gmail
  • Google Chat(もしくはDiscord)
  • Googleカレンダー
  • GoogleMeet(もしくはZOOM)
  • WordPress

なんと、ほぼGoogleで事足ります!

料金がかかるのは、「freee」だけです。

もちろんGoogleは有料版もあるので事業拡大してスタッフや利用者さんも増えてきたら検討してもいいかもですが、最初は無料版でも十分です。

最初は賢くお金をできるだけかけずに起業・開業しましょうね!

おまけ:コンサル・フランチャイズを使うってどうなの?

起業・開業するってめちゃくちゃ不安ですよね。

ぼく自身、現在はフリーランスのソーシャルワーカーとして活動していますが不安がないと言えば嘘になります。

だからこそ必要なものは見分けなければならないと思っています。

ここでは、コンサル・フランチャイズについて私見をのべますが、人によって違うということは留意してください。

有料の相談相手は必要

個人事業主や社長って孤独になりやすいというのは本当だと思う。

友人や家族もいるんだけれど、経営や運営の相談ってなかなかできないのよ。

だからお金払って有料で相談できる相手は必要だと思っています。

それはコンサルという形でもいいし、ぼくの場合はスーパービジョンという形でした。

なんにしても定期的に有料で相談できる相手は必要だと思います。

フランチャイズのメリット・デメリット

フランチャイズで福祉事業を展開していく方法もあります。

ここにはメリット・デメリットがあって、最も大きなメリットは2点あります。

  1. ネームバリューを使えること
  2. 培ってきたノウハウを活用できること

つまりスタートダッシュが決められる可能性は高くなると思います。

デメリットは自分の思い通りにはできないことでしょうか。

フランチャイズ契約を結ぶと契約による一定の制約が発生します。

福祉事業をされる方は、何かしらの想いがあって熱があると思います。

その熱をフランチャイズによって込められないのであれば、それは辞めた方がいいと思います。

また、もし福祉は儲かるとそそのかされてはじめようとしているのであれば、それも辞めてください。

言うほど儲かりはしませんよ。

ということで参考になれば幸いです。