福祉職、ソーシャルワーカーの皆さんは、ChatGPTをご存知でしょうか?
とても可能性のあるAIツールで福祉業界でも活用できるものになっています。
今回は、そんなChatGPTの紹介と始め方や活用方法などをお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ChatGPTとは?
ChatGPTとは、OpenAIという非営利団体が開発したGPT-3(GPT-4)という言語モデルを活用した対話型AIです。
このAIは様々な産業・分野で活用できる可能性を秘めていて、それは、福祉業界においても同様です。
ChatGPTの概要と特徴
ChatGPTは、人間のような自然な会話ができるAIチャットサービスで、原稿作成や要約など高度な文章生成ができる特徴を持っています。
ChatGPTは、OpenAIが開発したGPT-3(GPT-4)モデルを利用しており、高度な自然言語処理を行うことができます。
GPT-3(GPT-4)とは?
GPT-3は、ChatGPTの言語モデルとなっているものです。
現在の最新版はGPT-4になりますが、2023年3月26日現在、無料版で使える言語モデルはGPT-3になっており、最新版のGPT-4を使うためには有料版の契約が必要となっています。
言語モデルという単語がやや難しいと思いますが、AIにも色んなタイプのAIがあって、AIを元に様々なサービスが展開されていると考えてください。
タイプとしては、GPT-3(GPT-4)のように文章を作るのが得意なAIもあれば、画像生成をするのが得意なAIもあります。
また、GPT-3(GPT-4)を使ったサービスは、ChatGPT以外にも様々あり、最近は日本人にとっては身近であるLINEにもGPT-3(GPT-4)を使ったサービスが登場しています。
しかし、その中でもChatGPTは先駆け的存在であり、最も有名なAIサービスですので、今回はChatGPTについてお話していきます。
ChatGPTのアカウント登録方法
では、実際にChatGPTの登録をしていってみましょう!
基本的に英語のサイトですが、登録はとても簡単です。わかりづらい時には、翻訳機能を使ってみてくださいね。
登録方法と必要な情報
ChatGPTのアカウント登録は、公式サイトから行うことができ、メールアドレスがあればOKです。
流れとしては、こんな感じ
- ChatGPTの公式サイトにアクセス
- 「TRY CHATGPT」をクリック
- 「Sign up」をクリックし、メールアドレスを入力
まず、ChatGPTの公式サイトにアクセスしましょう。
URL:https://openai.com/blog/chatgpt
アクセスするとこんな画面が出てくるので「TRY CHATGPT」をクリック。
そして、「Sign up」をクリックし、メールアドレスを入力していきます。
サインアップ手順
サインアップの方法は、Googleアカウント(Microsoftアカウント)でサインアップする場合と、メールアドレスでサインアップする方法とで若干違いがあります。
Googleアカウントでサインアップする場合は電話番号を入力し、ショートメッセージで送られてきたコードを画面に入力することでサインアップが完了します。
メールによるサインアップの場合は、確認メールが送られてくるので、リンクをクリックして、パスワードを設定することで完了します。
いずれにしても、指示されたとおりに入力していけば、そこまで難しくはないですよ!
スマホとパソコンでの登録の違い
ChatGPTはスマホとパソコンどちらにも対応しているため、スマホとパソコンでのアカウント登録の違いはほとんどなく、どちらのデバイスでも同じ手順で登録ができます。
スマホしか持ってないよって方も、ぜひ触ってみてほしいです!
ChatGPTの基本的な使い方
無事アカウント作成できましたでしょうか?
ここからは、実際にChatGPTの使い方を解説していきますね。
会話内容の入力と返答の受け取り方
ChatGPTは、LINEと同じようにチャット形式になっています。
文章を入力すると、それに対しての返答が返ってきます。
内容によって返答まで若干の時間がかかるので、のんびり待ちましょう。
チャット画面のクリア方法(New Chatの使い方)
ChatGPTとのチャットはいつでも新しく始めることができるようになっています。
話す内容のトピックが変わるのであれば、新しくチャットを始めた方が良いかと思います。
チャット画面をクリアするには、「New Chat」ボタンをクリックすることで、新しいスレッドを開始できます。
また、一度クリアして、新しくチャットを始めたとしても左側にスレッドの履歴が残っているので、いつでも以前のチャットに戻って続きの会話を始めることができます。
これが実際のChatGPTの画面です。
ぼくは、有料の契約をしているので、ChatGPT PLUSと表記されていて、上に言語モデルを選択できるところがありますが、基本的には無料版でも同じです。
ChatGPTを使ってできること
「質問したことを返してくれるだけなら大したことないんじゃないの?」
「別に今までみたいにGoogleやYahooで検索すれば良くない?」
そう思うかもしれません。
ここでは、実際にChatGPTを使って、どんなことができるのか見ていきましょう。
質問文の応答
最も基本的な使い方ですが、ChatGPTを使って、質問に答えてもらうことができます。
例えば、こんな感じです。
質問: 「地球はどのくらいの大きさですか?」
回答: 「地球の直径は約12,742キロメートル(7,918マイル)です。」
これだけであれば、検索すれば出てくる内容ですが、こんなことにも答えてくれます。
質問:「ソーシャルワーカーが日本において、より一般の人に認知してもらうためには、ソーシャルワーカーはどうしていけばいいのでしょうか?」
回答:
日本においてソーシャルワーカーがより一般の人に認知されるようになるためには、以下の方法が効果的です。
- 啓発活動の強化: ソーシャルワーカーの役割や貢献について啓発活動を行い、広報を強化することで、一般の人に理解を深めてもらうことができます。これには、メディア、SNS、学校などでのセミナーやワークショップの開催が含まれます。
- コラボレーション: 他の専門家や団体と協力してプロジェクトやイベントを行い、ソーシャルワーカーの専門性と役割をアピールすることができます。これにより、相互理解が深まり、一般の人々にもソーシャルワーカーの存在が認知されやすくなります。
- 成功事例の共有: ソーシャルワーカーが関わった事例や成功したプロジェクトを積極的に共有することで、その役割や貢献が具体的に理解されるようになります。
- ソーシャルワーカーのイメージ向上: ソーシャルワーカーが専門的で信頼できるイメージを持つことが大切です。そのためには、質の高い研修や教育を受け、スキルや知識を向上させることが重要です。
- ボランティア活動の促進: ソーシャルワーカーが地域社会においてボランティア活動に積極的に参加し、地域住民との関わりを深めることで、認知度が向上することが期待できます。
- 政策提言: ソーシャルワーカーが政策提言を行い、福祉政策や社会問題に対する意識を高めることで、一般の人々の関心を引きつけることができます。
総合的に見て、ソーシャルワーカーが積極的にコミュニケーションを図り、自身の専門性をアピールすることが、一般の人に認知されるための鍵となります。
実際の画面はこちら
いかがでしょう?
もちろん、ここからさらに質問を重ねていくこともできます。
これは、検索ではできないことでAIだからこそ回答できることかと思います。
プログラミングコードの出力
ChatGPTを使って、簡単なプログラミングコードを生成することもできます。
例えば、こんな感じです。
質問: 「Pythonで”Hello, World!”を出力するコードを教えてください。」
回答:
print("Hello, World!")
プログラミングをお願いできるということは、アプリの作成なんかもお願いできちゃったりするわけです。
実際に、ぼくが運営している別のメディア「西宮就労支援ナビ にしろう」を表示するためのアプリを作ってみてもらいました。
ぼく自身プログラミングはできませんし、アプリなんて作ったこともありませんが、おそらく言われたとおりにやれば、アプリを作れちゃうんですよね。
これを、プログラマーに依頼するということになれば、数万~数十万円の費用がかかるかもしれません。
でも、ChatGPTは基本無料…おそろしいですね。
原稿作成や要約など高度な文章生成
ChatGPTを使って、原稿作成や要約など、高度な文章生成ができます。
小説を作ってもらうなんてことも出来ますよ。
例)
要求: 「環境保護についての100語程度の短い文章を作成してください。」
回答: 「環境保護は地球とその生態系を保全するための重要な取り組みです。温暖化や資源の枯渇、生物多様性の喪失など、環境問題は深刻化しています。持続可能な未来のために、私たち一人ひとりがエコフレンドリーな生活を心がけ、エネルギー効率やリサイクルに取り組むことが求められます。政府や企業も、環境に配慮した政策や技術開発に力を入れることが不可欠です。」
ChatGPTに個別支援計画書を作成してもらおう
さて、ここまででも福祉業界においてChatGPTを活用できそうだなと感じた方もいるでしょうし、いまいちピンとこないなと感じた方もいるのではないでしょうか。
福祉業界において、一番直結しそうなこととしてケアプランや個別支援計画書を実際にChatGPTに作ってもらおうと思います。
しかし、ChatGPTは個人情報を扱うことは出来ないので、単純に個別支援計画書を作ってと言っても断られてしまいます。
しかし、ある工夫をすることで個別支援計画書を作成してもらうことに成功しましたし、そこから与えた情報から不足している情報をアセスメントしてもらい、再度個別支援計画書を作成することまでしてもらいました。
そう、ChatGPTはアセスメントもこなせます。
正直かなりのクオリティで、新人のソーシャルワーカーであれば凌駕してしまうほどです。
少し長いやりとりになっていますので、実際にChatGPTに個別支援計画書を作成してもらっている流れを見てみたい方はこちらからどうぞ。
ChatGPTの注意点と制限事項
とても便利なChatGPTですが、注意点もあります。
ここでは、ChatGPTの注意点や制限などについて見ていきます。
無料版と有料版の違い
無料版でも十分に活用可能であるChatGPTですが、有料版も存在します。
有料版のChatGPT PLUSの料金は20ドル。日本円にすると2615円(2023年3月26日の相場)。
しかし、これは現時点での料金で今後値上がりする可能性もゼロではありません。
無料版と有料版の機能の違いについては表にまとめました。
無料版 | 有料版 | |
---|---|---|
使用回数 | 使用回数に制限あり | 基本的に使用回数に制限なし (新機能など一部には若干の制限あり) |
応答速度 | 遅い | モデルにもよるが基本的には、無料版より早い |
モデルの変更 | GPT-3に固定 | モデルの変更が可能でGPT-4も利用可能 |
新機能 | 使えるまでに時間がかかる | 新機能をいち早く試せる |
通常使う分には無料版で十分なのですが、より最新の言語モデルであるGPT-4を使いたいであるとか、仕事で毎日のように活用していくということであれば、有料版を検討してみても良いかもしれません。
使用上の制限と注意事項
ChatGPTは便利ですが、使用上の制限や注意事項が存在しますので一緒に確認していきましょう。
- 不適切・不正確な情報の提供がされることがある
- ソース(情報元)がわからない
- 言語モデルであるため、計算問題など苦手分野も存在する
- 個人情報や機密情報は扱えない(入力もしないように!)
- 専門的なことほど曖昧になったり、嘘をついたりする
実際にChatGPTにも聞いてみました。
AIはあくまでツールであるため、どのように使用・活用するかは人間に委ねられています。
注意すべき点を把握したうえで活用してくださいね。
まとめ
ChatGPTはOpenAI社が開発したAIチャットサービスで、自然な会話ができるだけでなく、高度な文章生成やプログラミングコードの出力も可能です。
アカウント登録もメールアドレスだけで可能なので、とても簡単です。
様々なことに活用できるChatGPTですが、時々誤った情報や曖昧な回答をしてくることもあるので、注意も必要です。
Q&A
Q: ChatGPTのアカウント登録はどのように行いますか?
A: ChatGPTのアカウント登録は公式サイトにアクセスし、メールアドレスを使用して登録を行います。スマホとパソコンでは登録手順に違いはありません。
Q: ChatGPTで長い会話をクリアできますか?
A: 長い会話をクリアするには、画面左上に表示されている「New Chat」をクリックすることで、チャット画面をクリアすることができます。
Q: ChatGPTを使う上で注意点はありますか?
A: ChatGPTでは、時々誤った情報や曖昧な回答が得られることがあります。また、使用上の制限や注意事項に留意して利用することが重要です。個人情報や機密情報の入力は避けてください。