「うつ病ですね。お仕事はちょっとお休みしましょうか」
ちょっとメンタルが落ち込んでいて、病院に行ったらうつ病と診断されて、さらに医者にお仕事休みましょうかなんて言われてしまったら、ビックリしてしまいますよね。
とても不安になると思います。
そうは言われても休めないよって思うかもしれません。
この記事では、うつ病と診断されたら仕事は続けられるのか?
続けられるとしたらどう続けていくのか?
仕事を休むとしたら、どういった手順をふんで休職すれば良いのかなどについて解説します。
うつ病とは
「うつ病と診断されたけど、そもそもうつ病ってよくわからない」という方もいると思います。
まず、簡単にうつ病の説明をしていきます。
うつ病は精神疾患のひとつで、気分が落ち込んでしまう病です。
これだけ聞くと、「何だそれだけか」と思う人もいるかも知れませんが、心と身体は結びついているため、うつ病が重度化するとお風呂やトイレにも行けず、四六時中布団から動けないこともあります。
うつ病の症状
うつ病は気分障害のひとつと言われており、気分が落ち込むことを主症状として、様々な症状が現れます。
また、そういった症状が出始めたらうつ病のサインとも言えるので、気をつけてみてください。
- 気分の落ち込み
- 食欲減退
- 性欲減退
- 頭痛
- 肩こり
- 胃痛、胃の不快感
- 動悸、目まい
- 眠れなくなる
- 疲れやすくなる
- 何をしても楽しくない
うつ病の原因
うつ病の原因ははっきりとはわかっていません。
しかし、脳の働きに何かしらの異常が起きることで発生するものと考えられています。
うつ病の背景には、ストレスや働きすぎといったことがあげられます。
もし、仕事が原因でうつ病になったと思われる場合は、仕事から距離を取ることも治療上必要になってきます。
うつ病と診断されても仕事を続けられるか?
うつ病を抱えながらでも仕事を続けていくことは可能ですが、まずは主治医と相談しながら進めていく必要があります。
無理をして、働き続けると重度化する可能性もありますので、早期治療が望ましいです。
仕事を続けていくためには、休むことも必要です。
もし、仕事を休めないと思っているのであれば、その考え、もしくは、そう思わせている会社に問題があるかもしれません。
他の病気と同様に、誰でもがうつ病になる可能性はあります。
さらにうつ病の原因が仕事である場合には、距離を取った方が良いのは当然のことなので、休むことも視野に入れてくださいね。
まずは、休みを取って、これからのことを考えてください。
うつ病でも仕事を続けるには
うつ病は誰もがなる病気です。
100人のうち6人はうつ病を経験すると言われており、とても一般的な病気です。
うつ病になったからといって深刻に考えすぎることはありませんが、しっかり治療はしていきましょう。
通院しながら仕事を続けていくことは十分に可能です。
ただし、前述したように仕事を続けていくためには、時に休むことも必要です。
仕事を無理なく続けていくためには以下のようなことに気をつけてください。
- 有給を気を使わずに取得できる
- 社内もしくは社外に気軽に相談出来る人をつくる
- 仕事を完璧にしようとしない(7割くらいで大丈夫です)
- 仕事を断れるようになる
- 人と比較しない
うつ病で休職する場合
休職をする場合は、会社によって休職の制度が違うため、まず会社の就業規則を確認する必要があります。
休職について上司や人事の方に確認してみてもいいでしょう。
休職制度には、適用の要件・期間や復職する際のことなどが書かれています。
多くの場合、休職するためには医師の診断書が必要になってきますので、就業規則を確認のうえ、主治医とも相談をしていきましょう。
休職時の収入について
「仕事を休んでしまったら収入はどうなるの?」
「生活していけないのでは?」
不安になる方も多いと思います。
休職をした際に受けられる制度が3つあります。
- 傷病手当金
- 休業補償給付
- 障害年金
①傷病手当金
ケガや病気によって働くことが難しくなった場合健康保険の傷病手当金が給付出来る可能性があります。
- 健康保険加入者であること
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことが出来ないこと
- 4日以上働けなかったこと
注意点としては、有給を使ってしまうと傷病手当金の対象とはなりません。
有給は給料が支払われるためです。
上記要件を満たしていれば、協会けんぽに申請することで傷病手当金を受け取ることが出来ます。
②休業補償給付
うつ病は労災の対象疾病となっています。
労災認定要件は以下のとおりです。
- 特定の精神疾患(うつ病含む)を発症したこと
- 発病前に業務による強い心理的負荷があったと認められること
- 業務以外の要因によって精神疾患が発病したものではないこと
細かい要件はありますが、概ね会社が原因で精神疾患になったことが認められれば、労災認定され、休業補償給付を受けられる可能性が高いです。
③障害年金
うつ病を含めた精神疾患も障害として認定される可能性があります。
そうなると障害年金を受け取れる可能性があります。
一定の要件はありますが、会社に勤めていれば必ず年金は支払ってきているはずですので、それだけで年金受給要件のひとつはクリアしています。
年金は、高齢者にならないと受け取れないと思っている方も多いですが、障害を負ってしまった時や配偶者を失った時などにも助けてくれる大切な制度です。
休職が長期になりそうな時や仕事を辞めることになってしまった時などは年金も検討してみてください。
まとめ
うつ病は誰もがなる病気です。
最近は、一般的な病気として、うつ病の理解も広がってきていますので、おかしいなと思った時は早めの通院、会社への相談を心がけてほしいなと思います。
うつ病になったとしても、働き続けていくことは可能です。
もし、仕事を休職したり、辞めざるを得なくなった場合でも、生活を助けてくれる社会保障があります。
仕事のことや生活のこと、色々考えてしまうと思いますが、まずは治療・療養に専念することが大切です。
あまり悩みすぎず、周りの人や専門家(ソーシャルワーカー等)に頼るようにしてみてくださいね。
当事務所では、メンタルサポートのサービスも実施しています。
詳しくはこちら。
Image by AI素材.com
取材・執筆・相談・写真撮影・広告掲載など
お仕事のご依頼を受け付けております。