統合失調症の症状を一覧で解説していきます。
統合失調症には、様々な症状があるため、自分ではわかりにくかったり、ご家族や周りの人も判断に困ることがあると思います。
今回、解説していく症状が複数個当てはまるようであれば、統合失調症の可能性もあるため病院で診察を受けてみた方が良いかもしれません。
統合失調症の症状一覧
では、ここから統合失調症の症状にはどういったものがあるのか解説していきます。
統合失調症の症状には大きく分けて「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つがあります。
それぞれ解説していきますね。
陽性症状
陽性症状とは、幻覚や幻聴、妄想など本来ないはずのものが見えたり、聴こえてきたりするものです。
統合失調症発症の初期(急性期)に見られることが多くあります。
統合失調症の代表的な症状と言えます。
【幻覚】
実際には、ないものが見えたり(幻視)、聴こえたり(幻聴)する症状です。
本人には、幻覚と現実の区別がつかないこともあります。
本人にとっては、幻覚も真実なので、周りの理解が得られず苦しむこともあります。
【妄想】
事実ではないことを事実であると信じ込んでしまう症状です。
代表的なものに被害妄想があります。
実際には、被害にあっていないにも関わらず、被害にあっていると訴えたり、誰かに狙われていると思い込んだりします。
【自我障害】
自我障害は自分と他者の境目が曖昧になってしまう症状です。
他者の考えが吹き込まれると感じたり、身体があやつられていると感じることがあります。
【思考の障害】
思考を頭の中でまとめることが難しくなり、支離滅裂になったりします。
陰性症状
陰性症状とは、本来あるべきものが低下したり失われていく症状です。
感情が乏しくなったり、意欲を失うなどの状態が見られます。
急性期の陽性症状が落ち着いた後に陰性症状が現れることが多くあります。
【感情の平板化】
感情が乏しくなり、喜怒哀楽の表現が難しくなります。
他者から見ると、いつも真顔であったりすることがあります。
【意欲減退】
好きなことであってもやる気にならないなど、意欲の減退が見られます。
入浴や食事、身だしなみなど生活していくうえで必要なことも出来なくなることがあります。
【社会性の低下】
他者との関わりを避けるようになり、社会的に引きこもってしまう場合があります。誰とも関わらないことで社会性が低下していきます。
認知機能障害
認知機能とは、記憶力や判断力、実行力など人間がものを認識し、行動に移すための能力のことです。
これらが低下していくと、日常生活に支障をきたしていきます。
【記憶力の低下】
人間には、ワーキングメモリーと呼ばれる一時記憶装置があります。
ワーキングメモリーがあるから人間は複雑な行動や思考が出来るのです。
これが低下すると、さっき言われたことが数分後には、別の情報が入ってくることで忘れてしまうといったことが起こります。
【注意力、集中力の低下】
生活をしていると様々な刺激にあふれています。
通常はそういった刺激の中でも自分に必要な刺激だけを選択することが可能なのですが、認知機能障害になると難しくなります。
様々な刺激にさらされるので、注意散漫になったり、集中出来なかったりします。
【実行機能の低下】
計画を立てたり、順序どおりに実行するということが難しくなります。
統合失調症の原因
統合失調症の原因は、まだはっきりとはわかっていません。
遺伝的要因や脳内物質、ストレスなどが指摘されており、様々な要因が関係していると思われます。
しかし、確実にストレスは病状を悪化させるため、ストレスになる要因がはっきりしているのであれば、距離を置くことも必要です。
統合失調症の治療
統合失調症は投薬治療を中心に精神科リハビリテーションも実施されます。
統合失調症になることで様々な機能が低下することがありますので、リハビリを受けることで回復を目指します。
具体的には、デイケアやSST(ソーシャルスキルトレーニング)、心理教育などがあります。
まとめ
今回は、統合失調症の症状について解説しました。
もし、自分や周りの人で上記のような症状があるのであれば医師や専門家に相談してみてください。
病院に行った方が良いのか判断がつかないということであれば、当事務所のメンタルサポートサービスからもご相談可能です。
いつでもご相談ください。
取材・執筆・相談・写真撮影・広告掲載など
お仕事のご依頼を受け付けております。